アラブ語ネイティブスピーカーが直面する英語の発音問題
アラブ語はたくさんの国で話されています。サウジアラビアだけでも4つの方言、ガルフ、ヒジャージー、ナジディ、そして共通のアラブ語が存在します。方言によって英語においての発音の問題は様々ですが、中にはほぼ全員のアラブ語ネイティブスピーカーが直面する共通の発音問題があります。
アラブ語ネイティブスピーカーが直面する発音問題
“b”/ “p”と“f”/ “v”の発音、発音しない綴りの発音、単語に母音を付け加えること、イントネーションと単語のどこを強調するかの不正確さなどが一番多い発音に関する問題として挙げられています。
“B”/ “P”と“F”/ “V”の発音
“p”の音素はアラブ語には存在しません。そのため、アラブ語スピーカーは“b”の音を代わりに使うことが多々あります。
ParkingがBarkingPepperがBebberに聞こえたりします。
更に、“v”の発音もアラブ語には存在しません。ですのでアラブ語スピーカーは“f”の音を代わりに使うことがあります。
VoiceがFoice
VeryがFeryに聞こえたりします。
子音だけを別に練習し、微妙な違いを聞き取る練習をするといいでしょう。“p”は空気を口から押し出す様に発音します。紙を口の前に持ってきて、“p”を発音したときに紙が動けば正しく発音したと言えるでしょう。 “b”を発音する際には空気の押し出しはありません。
“f” と“v”の発音は似てるように見えますが、発音する時に喉に手をあてると違いがわかります。“Fan”と”Van”と発音する際に子音を強調してみてください。“Van”の“v”の音を発音する時に喉が振動しますが、“Fan”の”f“を発音する時には振動しません。
発音しない綴りを発音
アラブ語の綴りはほとんど発音通りの綴りとなっています。スペルが発音をそのまま反映しています。アラブ語スピーカーは英語を話すときも綴りに沿って発音しようとすることが多々あります。
ForeignがFor-i-gen
SignがSi-genと発音されたりします。
母音を単語に加える
アラブ語には子音が立て続けに綴られることがあまりありません。“sp”, “gr”, “spl”, や “str”などはアラブ語由来ではなかったり、発音が異なっていたりします。英語の“Stress”、”Split”、“Gray”などはよく間違えて発音されます。
StressがE-set-ress
SplitがE-spi-lit
GrayがGi-rayなどと発音されます。
アラブ語スピーカーは子音の前、又は真ん中に母音を挟み、実際の言葉よりも音節が多くなることによって間違えた発音をすることが多々あります。ひょっとしたら音を分解して綴りと発音をアラブ語の様に合わせるようにしているのかもしれません。
子音連結、英語の音節のパターンをより深く勉強するとこういったエラーが少なくなるでしょう。
イントネーションと強調
赤ちゃんは言葉を学ぶ前に、言語に反応します。言葉を発する際のイントネーションや強調はその時の気分や話の中で何が重要なのかなどを表します。正確なイントネーション、強調はコミュニケーションにおいて言葉自体よりも大きな役割を果たします。
アラブ語スピーカーは発音する際、イントネーションや強調があまりない為、文が単調に聞こえることがります。質問が質問文でなく聞こえたり、文の終わりがはっきりしなく、全てがまとまりがなく聞こえたり…
イントネーションや強調を少し大げさに発音してみると良いでしょう。少し面白く聞こえるかもしれませんが、他の人は何を言っているのかが理解しやすいはずです。
アラブ語スピーカーは英語を上達させる際にたくさんの発音の問題に直面します。アラブ語と英語には言語自体の違いがあり、それが生徒がどれだけ簡単に英語の発音を学べるかといった要因に関わってきます。発音の問題は母国語のアラブ語の規則に沿って直そうと思うと中々上達が難しくなります。正しく英語を発音するためには新しい音と新しい規則を学ぶことが重要となるでしょう。